2013年6月10日月曜日

ボサノヴァギタリスト木村純さんと演奏

 6月8日(土)大間々の緑豊かな素敵なお店、カフェ&ギャラリーねこの時計にてボサノヴァ・デュオ・コンサートをさせていただきました。ご来場くださいました皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
 実は、わたしはボサノヴァ・コンサートを他のミュージシャンと演奏するのは初めてであります。そのお相手は超多忙な都内のボサノヴァギタリスト木村純氏です。歌がメインであるわたしにとってはボサノヴァの造詣が深く、ジャズなど他のジャンルにも精通していて都会センスあふれるギターワークは願ってもないギタリストです。なにより、どんな人でも変わらずきさくに接してくださるそのお人柄が素晴らしい方です。そんな信頼できるギタリストの方とお客さまの大半が以前来ていただいた方達、レッスンを受けている方達とそのお仲間でしたので、演奏するにしても心強かったです。ありがたいかぎりです。
 地元のコミュニティFM放送局の番組ではじめてお話しし、木村さんの、地元群馬でのライブコンサートにうかがったところ、ご自宅に招いてくださいました。東京スカイツリーが間近のご自宅にうかがったところ、お互いに70年代のアメリカ音楽が好きだということがわかり、話が盛り上がりました。とりわけ、わたしはジェイムス・テイラーの大ファンで、いつか人前でも彼の曲が演奏できたらと思っていました。
 ボサのスタンダードに加えてキャロス・キングの名曲、「You've got a friend」が木村さんと演奏でき、わたしとしてはこれだけで感無量でした。キャロル・キングをはじめ、ジェイムス・テイラー、ジョニ・ミッチェルらは70年代にロスアンゼルスの町、ローレル・キャニオンに移り住み、悠々自適に創作活動する生活をして、自作を発表していきました。自然の豊かな町でセールスのことを気にせず、自分の心から演奏したい曲をつくり、歌う。なんと素晴らしいことでしょう。また、この時代はそんなアーチストをサポートし、アルバムをあつかう器量がレコード会社にありました。
  自然があふれ、木々のそよ風がここちよい場所で素晴らしい共演者と素晴らしいお客さまに聴いていただけて、これ以上の幸せはないコンサートとなりました。また、このような機会をもっともっと続けていこうと思っています。

2013年5月29日水曜日

生まれ故郷でのしあわせのひととき

 みなさん、こんにちは。昨日はNHKのBSプレミアムで名曲「イパネマの娘」にまつわるドキュメンタリー番組「世紀を刻んだ歌 イパネマの娘〜青春のメロディーの栄光と挫折〜」が放送されましたが、ご覧になりましたか?再放送が6月5日(水)午前2時からありますので、見逃した方は観てみてください。

 昨年から地元の公民館の婦人学級の開講式に呼んでいただく機会をいただいています。昨日はわたしの生まれた地での婦人学級「南カトレア学級」の講師としてボサノヴァを弾き語りで歌わせていただき、お話しをさせていただきました。昔、近所のとてもお世話になった魚屋さんの娘さんが公民館の職員の方にいらっしゃったり、館長さんも桐生市の国際交流協会に尽力された方だったりして、和やかなムードの中で演奏を始めさせていただくことができました。

 わたしが生まれた桐生市の新宿(しんしゅく)は講談社を創設し、報知新聞の社長でもあり、「雑誌王」と呼ばれた野間清治の生誕地です。わたしはそこで小学校1年生まで過ごしたのですが、当時は通りがにぎやかで活気にあふれていました。駄菓子屋でいろんなものを買ったり、はりめぐらされていた堀で模型の船を浮かべたり、近所の子達と野球や鬼ごっこをしたり、シューマイとラムネをお店で食べたり。いろんな思い出が甦ってきました。近所のひとたちもみな、家族ぐるみのお付き合いで、いまでもお付き合いのある方もいます。そんなあたたかなふれあいがある町が新宿でした。ご参加くださった70名のみなさんもそんな思い出がよみがえったのか、みなさん、お顔がパッと明るくなって、あたたかなムードに包まれました。残念ながら、にぎやかだった
通りも、いまは見る影もなくなってしまったのですが、そんなひとびとのふれあい、愛情を、リオに滞在したときのホームステイさせてくれたおばあちゃんやご近所のひとびとが接してくださって、新宿時代のひとびとのぬくもりを思い出させてくれました。元来、ひかえめな態度ですが、日本人の血筋にはあたたかく、やさしいこころづかいの気持ちがあると思います。心を開いて接することができれば、きっと日本人はむかしの良さをとりもどし、しあわせな社会をつくりだすことができると思っています。今回はそんなお話しもさせていただきました。シャルル・トレネーのシャンソンの名曲「街角」がオーバーラップする内容です。

 桐生市という町は北、東、西の三方を山に囲まれ、北は御神山の赤城山がいらっしゃいます。中心を渡良瀬川が流れ、南はひらけているという風水的にまれに見る素晴らしい土地です。学校の校歌にも山紫水明とうたわれています。人々が本来の自分を取り戻すとこの地はしわあせで住み心地がよい理想郷となるでしょう。


2013年5月20日月曜日

蔵空間でボサノヴァ

 みなさん、こんにちは。5月も半ばを越えております。家の辺りを散歩していますと、いろんな花がたくさん咲いています。誰に見られようとか、どこで咲こうとか、どんなふうに自分を見せようとか、そんなこと一切関係なく、それぞれが自分らしく、またそれぞれ個性があって、あるがままに咲いています。つぼみの間があり、また時期が来れば散ってしまいますが、それもまたあるがままなんですね。わたしもそんな存在でありたいです。
 さて、先週の土曜日ですが、前橋の大手町にありますギャラリー土蔵空間えばさんにおいて、ボサノヴァライブをさせていただきました。オーナーの江原和子さんとはフェイスブックでつながった方です。いろんなことに関心をもたれて、博識な方です。今年の2月にイタリア雑誌の表紙広告イラスト展をやられていたので、うかがい、演奏を披露しました。いろんな話題で会話も盛り上がり、演奏会の運びとなりました。とにもかくにも土の蔵の空間がまるでパワースポットのような落ち着ける空間なのです。戦争中、こちらがある大手町は空襲で焼けてしまったのですが、こちらのお屋敷と蔵は奇跡的に無事だったというのもなにかうなずけます。
 お客さまの人数を15名限定で、以前からある蔵をギャラリーへと再利用した落ちついた空間でのアットホームな趣となりました。おかげさまで15名満席となり、今回はボサノヴァの核であった人物、作曲家アントニオ・カルロス・ジョビン、作詞家ヴィニシウス・ヂ・モラエス、演奏家ジョアン・ジルベルトにちなんだ曲のみを演奏させていただきました。わたしにとっては、ボサノヴァ、イコール、この3人の三位一体があの奇跡的な音楽を生み出したと考えているからです。
 今回、前半、後半の2部構成で休憩時間にはおいしいフルーツポンチがふるまわれました。前半のラストにはフリーのアナウンサーの藤弓真千さんのボサノヴァ詞の日本語訳の朗読のサプライズもあり、来て頂いたお客さんには楽しんでいただけたのではないでしょうか?
 来てくださったお客さまはみなさん、リラックスしながらも真摯に耳を傾けてくださいました。主催してくださった江原さんはよりよい会になるよう誠実に尽力してくださいました。この場を借りて本当に感謝申し上げます。こちらでの演奏は今回を皮切りにNostargia Moderna(モダン・ノスタルジー)というコンセプトで四季に併せて行うこととなりました。次回は7月20日(土)「夏を唄う」と題して予定されております。ボサノヴァの源流サンバや夏にちなんだボサノヴァの曲をお届けする予定です。


2013年5月13日月曜日

ソルフェジオ周波数

  みなさん、こんにちは。気温がめまぐるしく変わる気候ですね。
 遅くなりましたが、地元桐生市で開催されたボサノヴァ@ホームですが、楽しく、素敵な時間を過ごすことができました。主催者の野口素直さんをはじめ、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。演奏を終えて、その後わたしのレクチャーのあとのシェアリンングでは、みなさん、どの方も満面の笑みでお話しされて、時間の経つのを忘れてしまうほど楽しい談笑となりました。野口さんのSUNAO WORKSさんでもこれからも続けさせていただくということで、わたしの方も意欲満々です。ご興味ある方がいらしたら、お気軽にわたしの方へお問い合わせください。
 今回はソルフェジオ周波数というものについてですが、7世紀以前の音楽にソルフェジオ音階というものが使われていたそうです。古くから伝わるグレゴリオ聖歌で使われていた音階の周波数で、順に369Hz、417Hz、528Hz、639Hz、741Hz、852Hzだそうです。ここ最近、この周波数は人間の身体や脳にポジティブな影響を与える力があると言われています。とくに528Hzがよいのだそうです。ギターでこの周波数に合わせるとA=444Hzにチューニングすることになり、C=528Hzとなります。
 実は今回のボサノヴァ@ホームでそのチューニングにしたところ、効果が絶大でした。参加されたみなさんがときどき深い眠りに落ちているのが見てとれました。やはり、周波数ですから、デジタルであるCDやインターネットでその音を流した場合は音の情報をすべて伝えることはできません。やはり、生の響きを直接浴びて共鳴するのがベストだと思います。
 学校で吹奏楽を教えているある先生からお聞きしたのですが、近年の若い子たちのピッチがあがっているらしく、むかしはA=440Hzが普通でしたが、いまではA=442Hzが標準のようです。人間の集合意識全体で無意識に周波数が上がってきているのかもしれません。
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


2013年4月7日日曜日

ボサノヴァ@ホーム開催のお知らせ

いつもブログ記事を読んでいただき、ありがとうございます。
今月、群馬県桐生市にてボサノヴァによるヒーリング、ボサノヴァ@ホームを開催します。

主催してくださるのは桐生市在住のヒーラー野口素直さんです。こちらがウエブサイトです:SUNAO WORKS spiritual healing。こちらのOpen Heart Project♥の一環として行われます。ボサノヴァ@ホームに関することもありますので、どうぞご覧になってみてください。

それから、ボサノヴァ@ホームにご参加いただいた方の感想をいただいていますので、一部ご紹介したいと思います。

○匿名様
「少人数でとても密度の濃いエネルギーを受けて、包まれる感覚と共にハートに深く響きました。個人的には眠りというよりも体を起こしたまま深い瞑想状 態に入り高次元のエネルギー、ご存在、ハイアーセルフにアクセスする体感とビジョンを得ました。深い癒しと共にスピリチュアルであり人間的な気づきがあ り、涙があふれてきました。全てがあるがまま、ナチュラルで良いという自分への許しとねぎらいでした。心に詰まっていたけれど、自分では気づかずにいた滞 りがスーッと解けたようでした。」

「自宅を会場として提供させて頂きました。皆さんが帰られた後、子供が帰宅した際に“すごくいいにおいがする”と言っていました。我が家では仕事上、空間の浄化やアロマを焚くことは日常ですが、更にとてもまろやかな空気感になっていました。」

「自分の存在価値を認める(感じる)という長年に渡るとても深いテーマにおいても“理屈ではない何か”という感覚的なところで、全体的に自分自身がバージョンアップしたような気がします。」

○匿名様
「とっても癒されて、ここちいい感じで寝てしまいました。」

「不思議な事が、2日後に…ぜったいに許せないと思っていた上司2人に感謝があふれてきました。いつもとはいきませんが、あたたかい気持ち接する事が出来る様になってきています。」

○匿名様
「とても心地良い音楽が身体にしみこんでいくという感覚があり、気がつくとすっかり眠っていました。(すみません)起きた後はとてもスッキリしていました。ありがとうございました。」


以上、感想の一部を紹介させていただきました。音というものは水への伝導性が非常に高いです。シロナガスクジラはわずか3頭いれば自分たちの出す音波で世界一周の交信ができるそうです。人間の体の約70パーセントは水ですから、音を使うヒーリングの効果と言うものは即効性があると思います。3人受けていただいたうちのお二人が眠ってしまったことからもお分かりいただけると思います。理屈ではなく、感じて頂くのが一番なのです。音の波動に共鳴することで、その方の波動が宇宙と調和し、本来の自分へと調整し始めるのです。ボサノヴァ@ホームに関する詳しいことは田村ひろのボサノヴァ@ホームのページにありますので、ぜひご覧ください:田村ひろボサノヴァ@ホーム

最後まで読んで頂きありがとうございました。

2013年3月20日水曜日

ボサノヴァによるヒーリングを始めます。

 いつもわたしのブログ記事を読んでくださっているみなさん、いつもありがとうございます。今日は春分の日にふさわしく、暖かくて穏やかな天気でしたね。
 今日から、わたしは以前から温めてきた企画、ボサノヴァによるヒーリングを開始いたします。ボサノヴァのヒーリングの可能性に気づいたのはかれこれ8年前です。帰国後、文化交流の一環として地元群馬で演奏する機会ができました。そうした流れの中で知り合った方から財団法人の文化祭の企画として演奏を頼まれました。会場は明治期に建てられた洋館の中の落ち着いた素敵なサロンでした。お客さんは皆、地元の名士の方々です。40分のボサノヴァの楽曲によるプログラムでした。
 そして不思議な体験をしました。演奏がすすむにつれ、聴いているひとが目をつむりはじめ、ある曲ではほぼすべてのひとが気持ちよく身体がゆっくりと揺れ、口がぽかんと開きながら眠ってしまっています。多分仕事では重責を担い、ストレスをかかえている人達です。そのストレスから解放され、気持ちがゆるみ解放されたのだと思いました。
 その後、演奏活動を本格化させていきましたが、リラックスできる閑静で落ち着ける会場での演奏では必ず目をつむって身体を揺らしながら気持ちよく聴いている、または眠っている方がいらっしゃいます。しかもボサノヴァのプログラムが有効なのです。
 ボサノヴァの特徴は、ゆらぎの音楽であるということです。小川のせせらぎや風のそよぎなど、自然は一定ではなくゆらぎがあります。そのゆらぎによって人間は脳からα波を発し、リラックスできます。そのゆらぎを1/fのゆらぎといいます。ボサノヴァのリズムはビートをときおりシンコーペーションさせる(1/8拍前のめりにアクセントをおく)ゆらぎというものがあります。美しい海に面した都市リオ・デ・ジャネイロで育まれたこのリズムはまるで海のさざなみのようです。また、メロディー、ハーモニーにおいても一聴するとシンプルのようですが、調性から逸脱した音が使われ、実は複雑な構造を成しており、総体的にゆらぎが存在する音楽といえます。
 ヒーリングミュージックという言葉を用いて、故宮下富実夫は人間のリラクゼーションのための音楽活動をされていました。そのイベントの中には眠りのコンサートというものがありました。自然と調和する音楽の持つ力(エネルギー)がひとの潜在意識にアクセスするとということは本来の人間のあり方に戻るための有効な手段かもしれません。
 田村ひろの弾き語りによるボサノヴァのヒーリングをボサノヴァ@ホームと名付けました。詳細はわたしのウエブサイトのページをご覧下さい。このことは追ってまたいろいろと記していきたいと思います。
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

2013年3月7日木曜日

わたしのワンネス体験

 いつもわたしのブログ記事を読んでくださっているみなさん、いつもありがとうございます。今回は、ちょっと変わった内容です。折しも、今日、ある方のチャネリングのブログでワンネスという言葉を眼にしました。今日がそのタイミングなのかと思い、綴ってみようと思います。わたしを知っている人の中にも違和感を持つ方もいらっしゃるでしょうが、個人的な体験を主観的に綴ったものとして受けとめてもらえたらと思います。
 それは2000年の5月に起こりました。その頃のわたしの状況はかなり切羽詰まったものでした。1994年、28才のときにギターでボサノヴァ(音楽を奏でること)を始め、好きが高じて1999年33才のときに東京へ出て、アルバイト生活をしながらボサノヴァのレッスン教室へ通っていましたが、低収入の生活、未来の希望が見出せない不安が襲ってきました。
 その頃、レッスン生徒さんの中にお二人、ある自己啓発セミナーを受けた方がいました。ある日、先生のライブの会場で、別のレッスン生徒さんに、そのセミナーの創始者の著書を貸そうとしていました。わたしは何をやっても中途半端で投げ出してしまう正確で、自分の理想と現実の違いの落差に、現状をどうにかしたいと以前からずっともがいていました。モティベーション、やる気、情熱、根気の持てないこに劣等感をもち、自己嫌悪に陥っていました。自分の精神とはどんなものかと思い、心理学の本を読むことがきっかけだったのですが、その後、ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」という本と出会い愛読していました。あの頃はシンクロニシティーに興味があったと思います。ですが、その本の通りにどうすれば自分の力を発揮させることができるかわかりませんでした。レッスン生徒さんの中のお一人は、吉祥寺でヒーリングサロンを独立開業されたばかりでとても輝いていました。その方からお話しを聞き、そうした力を発揮するノウハウを、きっとそのセミナーで得たにちがいないと思ったわたしはその本を貸してもらいました。その本の内容はたしかに具体的にすすめていく内容だと思いました。そして、そのセミナーの案内パンフレットをもらいました。たしか40万円以上の高額(わたしにとって)な料金でしたが、きっと自分の持っている潜在的な力を引き出す内容に違いないと思い、なけなしのお金をはたいて申し込みました。
 わたしはその頃、精神世界に一切関心がありませんでした。というより精神世界というジャンルさえ当時は知りませんでした。また、無神論者でした。世の中は一流大学に進み、一流企業に勤めるひとが社会の成功者で、遠にはずれてしまった自分のような人間は一生うだつが上がらないと決めつけていました。社会人としての自分の状況はそうした思いを反映していました。セミナーは、主催者のご自宅で約一週間の間行われ、20人弱の受講者の方が参加していました。内容は学校の授業のように黒板に向かってレクチャーを受けるというようなものを想像していたのですが、実際は随分異なり、いくつかの手法を使って、生まれてから自分が積み上げてきた自分の経験上の関係したひとたちを許し、自分の中にある価値判断を手放していくことでした。これまで、自分が長男で、田村家を継ぐことや自分の生活に使っていたもの、そして家族達を一切、実家に置いてきてしまっていたわたしには、そのお宅での実習は何か腑に落ちて、自分の心と身体がどんどん軽くなり、晴れ晴れとして透明になっていきました。無我の境地になるというのでしょうか、この瞬間に生きている充実感が高まっていきました。
 そしてセミナーの後半にさしかかったその日に、その体験は起こりました。わたしと何か別の存在が一体になった感じでした。自分とその周りが温かい何かのエネルギーに包まれている感じでとても安心した心地がします。わたしの細胞ひとつひとつが歓喜に満ち踊っている感じです。そして、何日か通って見慣れた、その家の部屋や部屋のものすべてに対してわたしの感じ方が、その瞬間から全然違うのです。全てが美しく、神聖に感じ、すべてが愛しいと思えます。至福感で涙が溢れ出してきます。「ああ、何て世界は美しく、愛に満ちて素晴らしいんだ。」という気持ちが溢れています。しばらくの時間、恍惚状態のまま、ほかの人と別室で一人にさせてもらいました。それからしばらくして呼ばれて、自分自身の”創造したいこと”をリストにあげてくださいと言われました。そのときリストに上げたことが「音楽を奏で、豊かでしあわせに暮らす」ことでした。あのとき体験して実感しました。「全てはひとつだ」「わたし達は実は全て本質は同じ」しかも「本質は愛そのもの」なんだと。自分のエゴがつくり出した「価値判断」の視点を外して本来の自分の意識で捉えるとそのものを実感できる。この世界を創出した存在(源、大いなるもの、神と呼べる存在)とわたし達は実は同一のもので、その存在の視点に立った状態を体験したと感じました。一緒にその家に来ていた受講者、サポートする人の中に、自分が苦手と感じるひとがいましたが、そのときは全てのひとを愛しいと感じました。その体験を今風に言うと「ワンネス」を感じた体験といえるでしょう。その日の日記に、その有り様を「たったひとつのわたし達、自分自身でいていいんだよ」と記しています。
 そのセミナーは、そのコースの後にもいろいろなコースのセミナーがあり、受けた方の中には、次のコースに行く人達がいましたが、わたしにはそれで十分でした。わたしの内側にいる魂がボサノヴァの音楽をもっともっと深め追求していくこと、この世界の有り様、精神世界に関することを追求していくことにわたしを駆り出させたからです。そして、その年にソロライブを開き、その体験の半年後に本場リオ・デ・ジャネイロに渡りました。追って、このプロセスも綴りたいと思っています。
 わたしにとって、この体験は今生きていくことの大きな支えになっています。残念ながら、あのときのような状態の自分でいられることはごくたまにしかありません。わたし達が全て、量子物理学的にみて波動であるということを知ってからわかるのですが、日々の中で、その体験をもとに、自分の波動、または外界の波動の周波数、振幅数が高いか低いかを感覚でわかるようになりました。ワンネス体験の時のような波動の周波数でいられることはまれですが、どうしたら、あの波動の状態にいられるのかはわかりました。自分の中にある様々な価値判断を手放し、飾ることの必要のない自分自身、本当の自分でいるとき、自分の大好きなことをしているとき、自分が本当のワクワクしているとき、自分がぼーっとした無の状態でいるときにその波動の状態にもっていけることに気づきました。ですが、それを知っていることよりもその波動の状態で生きることがなによりも大切なことです。その波動は自然と一体の波動なのかもしれません。いろいろなシンクロニシティーが起こり、直感が冴えるようになります。それは調和の波動なのでしょう。拙い文章ですので、あの体感と感動を全てお伝えするのはどうやらわたしには無理のようですが、わたしの生き方を一変させてしまった出来事を綴ってみました。
 最近では、わたしのような体験をされた方が他にもたくさんいらっしゃることを耳にしたり、読んだりします。多分、集合意識的に人類に起こっていることなのかもしれません。本来わたし達は全てとつながっています。分離しているという幻想を手放し、再び本来のかたちですべてとつながって人生を送っていけたらと思いますし、そうしていけると確信しています。
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。