この間近くのスーパーマーケットに買い物に行きました。レジで会計するときに、そのレジ係のひとが品物を移す前に、わたしの前のお客が使った買い物カゴの中を丁寧にふいて、ニコッと笑ってあいさつしてくれました。その一連の所作がとてもあたたかく感じて、その日は一日がとてもうれしい気持ちでいました。
以前リオにいたときに美術館で日本映画の上映をしていたときがあって、行きました。小津安二郎監督の名作「東京物語」と特撮映画「ガメラ」リメイク版という奇妙な二本立てでした。「東京物語」での老夫婦の暮らす広島県尾道市のシーンでは、みなおおらかで、物腰が柔らかい姿が描かれていました。往来で人々がニコッと笑って深々とお辞儀をする挨拶の姿をブラジル人の観客は笑っていましたが、わたしは日本人の、人を敬う気質を見た気がしました。そしてわたしが子供だったころの近所の人々の姿が思い出されて涙があふれてきました。日本人の心にはまだこの心持ちが確かに残っている、眠っているという気持ちがしました。本来の日本人の繊細さ、やさしさをたくさんの人々が取り戻せば、日本はもっともっと幸せな国になると思っています。
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日本へのSaudadeですね。人への心遣い、やさしさは本当に大切だと思います。自分にはそれがちゃんとできているのか、不安ですけれど。古き良き日本の心、それが日本人の誇りなのかもしれないなと、思いました。
返信削除Frutaさんへ
返信削除今度はFrutaさんの番ですね。旅はいろんなことを気づかせてくれるみたいです。モーツァルトも旅はしたほうがいいと言っていたそうですよ。